CV:ゆきのさつき
「へぇ───… 活躍してはりますなぁ…
ウチの未来の… 旦那さん♡」
概要
京都泉心高校2年の17歳。緩くウェーブのかかった明るい色のショートヘアと、派手めのネイルが特徴。
相当な大富豪の令嬢らしく、伊織無我という執事を従えている。
名前の由来はおそらく大岡越前から。「遠山の金さん」こと遠山金四郎のライバル的立ち位置とされることが多く、名前からして和葉のガチなライバルであることが窺える。「紅葉」という名前も「和葉」に対応させたものだろうか。
また彼女の在籍する京都泉心高校は、『大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城』に登場した平次の剣道のライバル・沖田(元々は『YAIBA』のキャラクター・6代目沖田総司)が通う高校でもある。
この沖田も巻き込んでまさかの四角関係になるのでは……との声も挙がっていたが、最近になって紅葉と沖田がクラスメートであることが判明した。
『コナン』のキャラクターでは初となる、初登場話(原作)がアニメ化される前に劇場版で登場するというパターンである。
原作では
突然の登場
初登場は原作91巻FILE.3「悲しき鵺伝説」のラスト2コマ。
服部平次が殺人事件を解決したことを報じるネット記事を読みながら、いきなりの「平次は未来の旦那さん」発言(上述)。
サンデー掲載時、そのコマの横には「平次&和葉のラヴを脅かす新たなライバル出現…!?」と記されていた。
その大胆な発言や外見から、読者の間で大きな話題となった。
再登場以降
2度目の登場は、執事・伊織が初登場した喫茶「ポアロ」での事件。平次が自分の「未来の旦那さん」に相応しい人物であるか否かを見極めさせるため、彼を伊織に尾行させていた模様。
事件発生の直前、伊織との電話越しに微かな音を聞きつけ、現場にいたコナンや平次たちよりも先に真相を看破。ヒントとなる“ある和歌”を伊織に詠ませ、コナンたちを真実へと導いた。
この時点での原作では名言されていないが、その卓越した聴力や和歌の知識から、紅葉が百人一首の相当な実力者であると推測できる。同時に、コナンが「ワトソン(=伊織)のバックにいるホームズ的な存在」と考えるほどの推理力を持つらしいことが示唆された。
それから間もなく、平次が出場する剣道大会に応援のため駆けつける。個人戦に出場中の彼のため、サプライズで「帝都ホテルの最上階での優勝祝賀パーティー」を準備済みであった。
他にも平次の優勝のため、裏で手を回しているかのような描写が見られたが、事件の捜査に夢中になっていた彼が沖田共々不戦敗となり、あっさり撤収。
「未来の旦那さんとはもっと良い舞台で会いたい」と残し、ここでも平次に会うことなく去っていった。
劇場版では
平次と紅葉と言えば、引っかかることがあった。
劇場版第20作『純黒の悪夢』の上映終了後、恒例の次作予告で平次が台詞を読み上げているのだが、その時流れている映像は綺麗な満月、そして紅葉。
このことから、大岡紅葉が早くも来年の劇場版に登場するのではないか……という声が挙がっていた。
そしてその劇場版第21作のタイトルが『から紅の恋歌』(以下『から紅』)だとサンデー本誌上で発表され、恒例の原作者・青山剛昌氏作のポスターも公開された。
そのポスターに、他の誰よりも大きく描かれていたのが紅葉であった。
その後『エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』(2016年12月放送)内で流れた特報や、新たに公開されたメインビジュアルにおいてアニメ版の紅葉がお披露目される。
髪の色は、『コナン』の既存キャラクターで言えばジョディに近いか。
百人一首の高校生チャンピオンであり、「平次の婚約者を名乗っている」という設定が明かされた他、『犬夜叉』の日暮かごめ役などで知られ、京都府出身でもあるゆきのさつき氏が声を担当することが判明した。
『から紅』本編では
未来のクイーン間違いなしと言われる百人一首の実力者として登場。元は京都に存在した少数精鋭の競技かるた会「名頃会」に所属しており、会の代表であった名頃鹿雄の失踪後は「皐月会」のメンバーとなった。
皐月会が主催する「高校生皐月杯争奪戦」では2年連続で優勝している。
師匠である名頃を現在でも慕っており、ピンク色のパスケースに彼の写真を入れ持ち歩いている。
プレイスタイルも名頃の生き写しで、「狙った札は必ず手に入れる」という名頃の教えを実践している。非常に攻撃的な「攻めがるた」と呼ばれる戦法が特徴で、得意札(=絶対に取り逃さない切り札)も名頃と全く同じ「紅葉」が歌い込まれている6枚。2人ともこの6枚を取り逃したことは一度もないらしい。
物語中盤には元クイーンである平次の母・静華にも勝利している。しかし、彼女が自分の想い人の母親(要は未来のお姑さん)とは知らなかった様子。
美女好きの小五郎は勿論のこと、少年探偵団の面々にも「かわいい」「アイドルみたい」と絶賛され、平次をして「キレイな人」と言わしめるほどの美貌の持ち主。
また、着物姿ではそれほど目立たないが、かなりの巨乳とされている。胸を押し付けられた平次は思わず「この姉ちゃんメッチャ乳デカいやんけ」と心の声を漏らしてしまっていた。
平次とは小さい頃に一度会っただけだが、その時のある出来事をきっかけに現在も彼に好意を抱いており、和葉の存在を知りながらも譲る気は全くない。恋愛に対する姿勢は常に強気で、ここでも名頃の教えが活きているとわかる。
ライバルの和葉に対してはやや高圧的だが、本人のいないところでは彼女を気遣っているところがある。平次との思い出を他人に話す時には顔を赤らめさせており、彼への想いは一途な恋心そのもの。
また、ポスターの表情をはじめ、平次に想いを寄せる描写で涙をこぼすことが多く、かなり涙もろい面もある。
で、その彼女がここまで平次に惚れ込むようになったきっかけはというと、幼い頃に2人が出場したかるた大会の決勝戦で紅葉が平次に負けたこと。当時既にかるたの腕に自信を持っていた紅葉はこの予想外の敗北に悔しさから大泣きしてしまい、それを見た平次に「今度会った時はヨメに取ってやるから」と励ましの言葉をかけてもらったから。
……ということらしいが、実は平次はその時の勝負では微妙に手加減していたらしく、それが彼女には気に入らなかったのかと誤解して「(次は)“強め”に取ってやるから」と釈明。それを紅葉がこれまたプロポーズと勘違いして受け取っただけだったということが判明する。
流石にこれには彼女も落胆し、直後に伊織に電話して撤収した(ちなみのこの時の車の後ろには海外の結婚式でお馴染みの空き缶の束がついていた)。
とはいえ、それで彼女が心変わりするようなことはなく、今後も彼へのアプローチは続けていくつもりらしい。
そして……
原作94巻FILE.10「紅檜皮の犬矢来」にて、修学旅行で京都を訪れていた新一たちの前に現れ、ようやく主人公勢との対面を果たした。
天狗の面をつけた男に襲われた際には恐怖で泣き出してしまったが、新一たちを悩ませていた暗号を見た際には重要な手がかりとなる発言をしている。
蘭と「さん」付けで呼び合っており、蘭が園子に「この前お父さんと京都に行った時に会った」と紹介していることから、この『紅の修学旅行編』が『から紅』の後日談であることが判明。事件の捜査のため合流した平次とも再会し、和葉とも電話越しではあるが会話している。
(ちなみに初対面の世良は、終始紅葉の巨乳に目を奪われていた)
更にその直後、クラスメートの沖田との共演も実現。他と比べやや辛辣な態度で接しているように見受けられた。
余談
少年サンデー2017年21・22月合併号での「から紅の書」にて、紅葉のデザインや設定の変遷が明かされている。
事実上劇場版が初出のキャラクターで、初めて彼女が映像化された特報の時点でもまだキャラ設定は決まっていなかったという。
元々はツリ目だったが、原作者・青山氏による「もっとタレ目に!」という指示で現在の容姿になった(ちなみに伊織は当初老人だった)。彼女の第一声「にぎやかで楽しそうですなぁ… まるでカフェにいるみたいやわ…」も青山氏の指示。
また青山氏は、紅葉が巨乳であるという設定に非常に強いこだわりを持つ。平次に「わっ!この姉ちゃん乳デカっ!!」という台詞を絶対に言わせてほしいと直筆で指示している他、青山氏が行ったスタッフのセル画の修正点でも彼女の胸が挙げられていた。