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鬼庭綱元

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おににわつなもと

鬼庭綱元(1549~1640)とは、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将。伊達政宗の腹心として知られる。(画像は戦国大戦のもの)

概要

伊達輝宗政宗忠宗の三代に渡り仕えた伊達氏の重臣。

とくに政宗のことは、彼の出生と死没までを見届けた唯一人の将でもある(ただし中期に一時出奔)。政治手腕に優れた能吏として知られ「吏の鬼庭綱元」と評され、「武の伊達成実」「智の片倉景綱」と並び「伊達三傑」と呼ばれた。

なお、名前は「おににわ」であり、「きば」ではないので注意。


生涯

1549年、伊達氏重臣・鬼庭良直(左月斎)の嫡子として生まれる。

実姉には後に政宗の乳母となる片倉喜多がいる。


1586年、父が人取橋の戦いにて戦死したため鬼庭氏の家督を相続。

内政・外交などの行政手腕に優れ、他の老臣たちを差し置いて38歳の若さで奉行職を任ぜられた。


豊臣秀吉による奥州征伐の後、秀吉によって改易された葛西氏と大崎氏の旧臣達が起こした葛西大崎一揆を、政宗が扇動したのではないかという嫌疑がかけられ、一揆の鎮圧のため領地を離れられない政宗に代わり上洛、秀吉に対し嫌疑の弁明に努めた。


以後は伊達と豊臣との折衝役を務めることになるが、その雄弁さは秀吉から高く評価されたようで、綱元を直臣にしようとしているとの噂も実しやかに囁かれ始めると、政宗は次第に綱元を疑うようになり、綱元に悪質な石高条件(隠居料100石)による隠居を強要、これに憤激した綱元は伊達家を出奔する。浪人中、徳川家康からの誘いもあったが、政宗が奉公構(他家に召抱えさせない回状)を出していたため破談となった(それに同情した家康から物品や金子が贈られたとも)。


1597年、政宗から帰参が許され、以降は再び伊達家のために邁進する。

1600年の関ヶ原の戦いでは留守政景の指揮下、山形城の最上義光の援軍として参陣。同年末には隠居料1100石を与えられた。以後は評定役として六人制の奉行職の指導・監督したり、政宗上洛の際は仙台城の留守居役を務めた。1614年の大坂の陣では、政宗の長男・秀宗に従った。


1618年、後見役として仕えていた政宗の五男・宗綱が早世し、それを弔うために入道。1636年に政宗が逝去すると政務から離れ、隠居領内に政宗・宗綱を弔う洞泉院を創建した。


1640年5月24日死去。享年92歳。奇しくもその日は政宗の四回忌であった。


余談

  • 姉の片倉喜多は、綱元と腹違いの姉弟の関係にあり、片倉小十郎こと景綱とは種違いの姉弟の関係にある。そのため綱元と景綱は「同じ姉を持つが血縁関係のない赤の他人」という些かややこしい関係にある。
  • 1592年の文禄の役の頃に、秀吉から「鬼が庭にいるのは縁起が悪い」という理由から姓を「茂庭(もにわ)」とするよう命じられ、以後「茂庭綱元」と名乗った。
  • 鬼庭氏は当時の平均寿命に比べ長寿な一族として知られ(実際、父・左月斎も殿軍を務め戦死したのは72歳の頃だった)、秀吉からその長寿の秘訣について質問された際、日頃から米粉を湯に溶いたものを服用していると答えた。以後は秀吉もこれを「石見湯」と名付けて服用したという。
  • 綱元が伊達家を出奔した原因として、秀吉との賭け碁に勝った褒美として秀吉の愛妾・香の前を賜ったが、これに嫉妬した政宗が綱元を出奔に追いやり彼女を奪ったという説が存在する。なお、後に香の前は帰参した綱元に下げ渡され、政宗との間に生まれた子(津多・又四郎)は綱元の子として育てられることになった。後に娘の津多は伊達家家臣の原田家に嫁ぎ、一男二女を出産。彼女の息子が後に伊達騒動の中核となる、山本周五郎の小説『樅ノ木は残った』の主人公・原田甲斐こと原田宗輔である。

創作作品における鬼庭綱元

独眼竜政宗

1987年NHK大河ドラマ独眼竜政宗』では父・左月斎をいかりや長介が、綱元を村田雄浩が演じ、ともに強烈な印象を残している。


関連タグ

戦国武将 東北勢 伊達三傑

伊達政宗 片倉小十郎 伊達成実 豊臣秀吉

概要

伊達輝宗政宗忠宗の三代に渡り仕えた伊達氏の重臣。

とくに政宗のことは、彼の出生と死没までを見届けた唯一人の将でもある(ただし中期に一時出奔)。政治手腕に優れた能吏として知られ「吏の鬼庭綱元」と評され、「武の伊達成実」「智の片倉景綱」と並び「伊達三傑」と呼ばれた。

なお、名前は「おににわ」であり、「きば」ではないので注意。


生涯

1549年、伊達氏重臣・鬼庭良直(左月斎)の嫡子として生まれる。

実姉には後に政宗の乳母となる片倉喜多がいる。


1586年、父が人取橋の戦いにて戦死したため鬼庭氏の家督を相続。

内政・外交などの行政手腕に優れ、他の老臣たちを差し置いて38歳の若さで奉行職を任ぜられた。


豊臣秀吉による奥州征伐の後、秀吉によって改易された葛西氏と大崎氏の旧臣達が起こした葛西大崎一揆を、政宗が扇動したのではないかという嫌疑がかけられ、一揆の鎮圧のため領地を離れられない政宗に代わり上洛、秀吉に対し嫌疑の弁明に努めた。


以後は伊達と豊臣との折衝役を務めることになるが、その雄弁さは秀吉から高く評価されたようで、綱元を直臣にしようとしているとの噂も実しやかに囁かれ始めると、政宗は次第に綱元を疑うようになり、綱元に悪質な石高条件(隠居料100石)による隠居を強要、これに憤激した綱元は伊達家を出奔する。浪人中、徳川家康からの誘いもあったが、政宗が奉公構(他家に召抱えさせない回状)を出していたため破談となった(それに同情した家康から物品や金子が贈られたとも)。


1597年、政宗から帰参が許され、以降は再び伊達家のために邁進する。

1600年の関ヶ原の戦いでは留守政景の指揮下、山形城の最上義光の援軍として参陣。同年末には隠居料1100石を与えられた。以後は評定役として六人制の奉行職の指導・監督したり、政宗上洛の際は仙台城の留守居役を務めた。1614年の大坂の陣では、政宗の長男・秀宗に従った。


1618年、後見役として仕えていた政宗の五男・宗綱が早世し、それを弔うために入道。1636年に政宗が逝去すると政務から離れ、隠居領内に政宗・宗綱を弔う洞泉院を創建した。


1640年5月24日死去。享年92歳。奇しくもその日は政宗の四回忌であった。


余談

  • 姉の片倉喜多は、綱元と腹違いの姉弟の関係にあり、片倉小十郎こと景綱とは種違いの姉弟の関係にある。そのため綱元と景綱は「同じ姉を持つが血縁関係のない赤の他人」という些かややこしい関係にある。
  • 1592年の文禄の役の頃に、秀吉から「鬼が庭にいるのは縁起が悪い」という理由から姓を「茂庭(もにわ)」とするよう命じられ、以後「茂庭綱元」と名乗った。
  • 鬼庭氏は当時の平均寿命に比べ長寿な一族として知られ(実際、父・左月斎も殿軍を務め戦死したのは72歳の頃だった)、秀吉からその長寿の秘訣について質問された際、日頃から米粉を湯に溶いたものを服用していると答えた。以後は秀吉もこれを「石見湯」と名付けて服用したという。
  • 綱元が伊達家を出奔した原因として、秀吉との賭け碁に勝った褒美として秀吉の愛妾・香の前を賜ったが、これに嫉妬した政宗が綱元を出奔に追いやり彼女を奪ったという説が存在する。なお、後に香の前は帰参した綱元に下げ渡され、政宗との間に生まれた子(津多・又四郎)は綱元の子として育てられることになった。後に娘の津多は伊達家家臣の原田家に嫁ぎ、一男二女を出産。彼女の息子が後に伊達騒動の中核となる、山本周五郎の小説『樅ノ木は残った』の主人公・原田甲斐こと原田宗輔である。

創作作品における鬼庭綱元

独眼竜政宗

1987年NHK大河ドラマ独眼竜政宗』では父・左月斎をいかりや長介が、綱元を村田雄浩が演じ、ともに強烈な印象を残している。


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    ✄-------------------‐-----------------‐---------------✄‬ こちらの綱元書記は 私が好きな戦国BASARAに 鬼庭綱元を登場させ、尚且つ 私の想像する鬼庭綱元を元にした小説です。 ご了承くださいませ。 ✄-------------------‐-----------------‐---------------✄‬
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    綱元×小十郎。もう、三傑がわちゃわちゃ楽しそうならそれでいいです(しろめ)
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